【事故から学ぶ】アスペルガー夫が「失敗を平気で繰り返せる」心理はこうだった

f:id:suzuyama-mimi:20210814232851p:plain

こんにちは。鈴山ミミーです。

 

「なんで同じ失敗を何度も繰り返すの・・・?」
「またやらかすのが目に見えて明らかなのに!なんで!!?」

 

これ、カサンドラの皆さんの日常的なストレス要因ではないでしょうか・・・

 

今回は、夫が起こした交通事故をきっかけに私が発見した、受動型アスペルガーADHDの特性を持つ夫の
同じ失敗を平気で繰り返せる心理」について綴りたいと思います。

 

 

 

旅先での交通事故

 

当時、Google mapをスマホで見ながら運転していた夫。
何度注意しても、自分で見ることにこだわりがあり、脇見運転をやめてくれません。

 

私が調べて誘導するからスマホ見るのやめて!
ほんと危ないから!

俺は安全だ!ちゃんと前見てる!

 

そうして助手席にいた私が自分のスマホで経路検索し始めた時、
ものすごく小さい、夫の声が聞こえました。

 

や、や、やばい・・・

 

何言ってるんだろうと思った次の瞬間。
私のいた助手席側に、走行中の車が激突!

 

脇見運転の結果、夫の運転するレンタカーは、赤信号の交差点に進入していたのです。

 

乗っていたレンタカーは大破。
事故が起こることを事前に察知していた夫は身構えていたため無傷でしたが、
無防備で衝撃を受けた私は、体の片側への打撲。
(この程度で済んだのが奇跡でした・・・)
私が乗っていた助手席のドアは開くはずもなく、ひとり、車の中で救急隊員の到着を待ちました。

幸いにも通行人への接触はなく、不幸にも私たちの車にぶつかってしまった方も、車が大きく頑丈だったこともあり無事でした。

 

あれがもし、トラックだったらと思うと・・・
今考えてもぞっとします

 

いつもそうなんですが、咄嗟の時になんてますます機転が効かないんですよね。
守ってよ!と言いたくなる私が甘えすぎなのかもしれませんが、危ない場面を察知した時なんかに、ひとりで走って逃げられたりすると本当に悲しくなります。

 

すみません。話を戻します。笑

 

なぜ事故は起こったのか

 

いつかこうなると思っていた・・・と呆然とする私の横で、
夫は全力でうろたえ、周囲の人になだめてもらっていました。

もはや起こるべくして起こったのに・・・と、驚くほどノーリアクションの私。

 

そして、今でも忘れられません。
事故を起こした後、車を道の脇に停め、夫が放った最初の一言。

 

それは、

 

フルカバーの保険に入っておけばよかった・・・

 

でした。

 

  は?  

 

スマホ見ながら運転なんてするんじゃなかった

じゃないの?

 

論点、そこかよ!!?

 

結婚して1年が経った頃でしたが、一旦、ここで本気で離婚を考えます。

でも、まだ1年。はじめての事故。
夫が猛省していて、一ヶ月ほど経ってから誓約書を書いてもらう形でとりあえず復活。

 

・・・でもこの誓約書、秒速で反故にされるんです。
また、危険運転するんです。

 

注:
ちなみに今は駅前に引っ越して、車なし生活をしています。

 

あんなに怖い思いしたのに?
なんで平気なの?!

 

また事故になるよ!

 

なんて言うと、
余計に危険な運転するんです。

 

で、何度も何度も、聞き方を変えてヒアリングした結果。
夫の謎行動について、衝撃的な真理にたどり着きました。

 

すべては「運」のせい

 

そう、夫にとって交通事故とは、

 運が悪かった 

としか捉えていないということ!!!!!

 

だっていつもこの運転の仕方だけど、今日も事故起きてないし。

今までずっとこうで、事故はあの一回だけじゃん。

あーまじで運が悪かった!

 

尊大な態度になり、なぜかせせら笑っている不気味な夫・・・

こういう態度って、トラウマになりませんか?
悪びれたり反省することもなく、翌日には夫はスッキリ平常運転。
カサンドラの私たちだけが、もやもやと嫌悪感を増幅させることになります。

(「私はすべて記憶してそれを脳内で出し入れするんだからやめて」と、現在は言ってます)

 

そしてこの考え方ですが、よくよく考えてみると、夫の周りで起こるあらゆることにあてはまってくるのです。

 

例えば、なんらかのトラブルを一度起こしてしまった後、

【私の場合】
 もう二度とトラブルを起こしたくない
   ↓
 だから対策をする
   ↓
 発生する可能性を限りなくゼロにする
   ↓
 それでも起きてしまった時は
 「運が悪い」もしくは「詰めが甘い」


なのですが、

【夫の場合】
 運が悪かった
   ↓
 だから何も対策はしない
   ↓
 また起きる
   ↓
 また運が悪かった
   ↓
 もちろん何も対策はしない
   ↓
 また起きる
 (以下、無限ループ)


となっているのです。

 

 

そしてこれが!日常のあらゆることにあてはまるんです!


し、信じられない・・・

 

けど、カサンドラの皆さんなら、ヘッドバンド並みに頷きすぎて気分が悪くなる方もいるはずです。

 

ちなみに今回の事故に関して言えば、

あれだけの事故を起こして、あの規模の被害で終わったのは運が良かったと思う
そして二度と起こらないようにしなくてはいけない

というのが私の見解です。

アスペルガー夫の根底にある問題

 

脳内情報を整理して、原因と結果の因果関係を考えることができない

(日常的なことに関する記憶力がよくないため、素材となる脳内情報もそもそも少ない)

 

これが根底にある、一番の問題だと思っています。

 

これができないから、「運」で済ませようとする。
なぜなら物事の間にある、因果関係が分からないから。

 

あぁいうことがあったから、こうなった。
だからこうするとか、こうするとかすれば、防げるかも。

 

そういった論理的な思考が、できない。

 

 

なんで起きたのか、わからない。
だから、どうすることもできない。
そもそも、何があったっけ?のレベル。

 

つまり、「運に任せた結果」なのです。

その結果、「運が悪かった」わけです。

 

ちなみに、度々起こすトラブルへの恐怖感だったり、事後処理の面倒臭さだったりは、持ち前の忘却力ですぐ無かったことになります
それをひきずるのは、居合わせた人間だけです

(夫は寝たら忘れます)

 

もちろんトラブルの数だけ、事後処理が発生します。
本人が手際よく捌けるわけがありません。しわ寄せが来ます。

 

正論でもって注意しようものなら、怒ってしまいます。
そもそも道理なんて全く無い状態で本人は毎日を生きてます。
そんなところに正論なんて持ち出されたら、情報処理できず、もう怒って誤魔化すしかないのです。

 

そしてこの一連の無限ループを、日常生活の中で、年中無休で延々と繰り返すのです。
大きいことから些細なことまで、もう毎日、毎日!

 

ちなみに、またやらかすことを察知して私が声をかけた時に夫がよく言うのが、

 

しつけーな!何回言うんだよ!

 

です。

 

( じゃあ二度と繰り返すなや。)

 

・・・もうこれまでに一万回は唱えてきましたよね。

反省して、学習して、対策をする
このサイクルが全くできない。

家の外であれば、仕事ではできるという方も多くいらっしゃるかと思います。
(我が家がまさにそうです)

でも、そもそも苦手なことをなんとか外モード発動で乗り切ってるだけに、
帰宅してから内モードに切り替えた後だと、全くやらなくなります。

やったところで評価も対価もない、無意味なことだから。

 

「反省して、学習して、対策をする。」

これって当たり前のようで、記憶力や論理的思考を要することなんだと、
この気付きで痛感しました。

 

アスペルガー夫へのトラブル対策


今回は危険運転対策の紹介のみになります。
参考まで・・・下記の2点を実践しました。

 

(1)駅前に引っ越して、車を手放す

これはかなりの強硬手段になりますが、まず安心な策です。
単独対物ならまだしも、被害者が出てからでは遅いので。

我が家は引っ越しする機会があったため、家探しの際に、車を持つことがいかにコストになるかをじわじわ刷り込みました・・・
(浮いたコストで旅行に行けるねと提案したり、夫のお小遣いを少しだけ増やしたりも)

ただ、生活スタイルなどの条件もあり実現するにはかなり難しいと思うので、無理であれば次の方法を。

 

(2)ひたすら労って、自分が運転するようにする

これは、自分や家族が巻き込まれなければいいというアプローチです。

「疲れていると思うから、運転は私に任せてよ〜!」

と、全力の笑顔で申し出ましょう。
たまには運転したいと乗って出かけるなら、どうぞおひとりで。
あとは何かあっても、単独対物であることを祈るのみです。

 

ちなみに夫婦間で一番の問題とされるアスペルガーの「他人の気持ちを推察できない」という傾向についても、
今回、問題として挙げた、

脳内情報を整理して、原因と結果の因果関係を考えることができない

が根底にあると思っているので、また今度 綴りたいと思います。

 

カサンドラの皆さん、今日もお疲れさまです。(心の底から)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!