こんにちは。鈴山ミミーです。
「友人に話しても全く理解されない・・・(そりゃそうだという悲しさ)」
「このままではストレスに押しつぶされそう・・・(動悸が止まらない胸をおさえながら)」
ADHDと受動型アスペルガーの特性を持つ夫との結婚生活をつづける中で、特にその特性について知ってからというもの、ありとあらゆる対策・・・話し方や接し方から、忘れることを前提としたスケジューリングまで・・・を試みたものの、
メンタルは削られる一方で、気づいたら自分が自分ではない感覚になるほどすり減ってしまっていました。
まったく、話が通じないんですよね。
カオスすぎて血の通った人間といる気がしない、なんでそんな言動ができてしまうのかもはや怖い、
といった状況の中、2回だけ(それぞれ別の)友人に漏らしたことがあるのですが、
その時の友人の顔・・・2人とも不審そうな顔で「なんで離婚しないの・・・?」という言葉に、
「そ、そうだよね・・・」と言葉を失ってしまい、
そりゃそう言うしかないよねという絶望的な気持ちになりながら、人には話せなくなってしまいました。
ちなみにどちらの友人にしても、困らせてしまって悪いことしたな・・・と思うばかりで、決して悪意のあるコメントだったわけではありません。
それに、彼女たちの旦那さんのことを思うと・・・これはもう相性の問題だし「お前が言うな」なのですが・・・あれこれ基準が多すぎる私にはとても結婚できないなと思うので、
なんだかこれって、もしかしたら私の問題なのかな・・・私がひとを許容できない人間なんだろうか・・・
そんな風に思い悩んでいた時期もありました。
参考:
このどうしようもない気持ち、ひとりではもう抱えきれない。
そうして、外部のクリニックやカウンセリングを利用した話、
また、互助会などには参加していないことについても書きたいと思います。
同じような悩みを抱えている方々の、なにか参考になりましたら幸いです。
- [ひとりで] Aクリニックに行ってみた
- [夫と] 行ったBクリニックで打ちのめされた話
- [夫と] カウンセリングを利用した話
- クリニックなどを利用しようと思っている人に伝えたいこと
- 最後に:すこし救われる本の紹介
[ひとりで] Aクリニックに行ってみた
夫に、ADHDと受動型アスペルガーの特性があることを知ってから、3年くらい経った頃。
どれだけ砕いて話しても、覚えてくれない。
ことごとく気泡と化す、試行錯誤。
毎日毎日、同じ失敗ばかりを繰り返す。当たってくる。
こちらの精神的な弱みやストレスになることを話すと、良いことを聞いたと言わんばかりにそのまま言葉の凶器をふりかざしてくる。
私にとって、深遠な思考を巡らすこと、相手のことばの端々から意図を汲み取ることなどが親密な関係においては一番大切にしたい(相手に求めてしまう)ことなので、
どうコミュニケーションをとればいいのか皆目分からず弱り切ってしまい、ネットで調べてヒットした隣町のメンタルクリニックに電話をかけて、予約しました。
予約の時点で「初診の方は、長めにみておきたいので・・・」との案内だったので、最初にそれなりに話を聞いてくれるんだと思っていたものの、
当日、「どうされましたか」と聞かれて話し始めてからものの数分で、女性の先生、チラチラずっと時計を見てる。。。「時間ないから早く終われサイン」の無言の圧力がすごすぎて、
この人、この職業していていいのかよと心配になるほどでした。汗
そこで言われたことは、
「聞く限り、ご主人はおそらくあなたが思っているように発達障害なんだと思う」
「私は論文などでしか知らないから、そこまで色々試して対策して・・・ていうのは聞いていてもはや勉強になります」
「脳の特性なので、相手は変わりません。どうにかしようとするほど全然うまくいかず心が疲弊してしまうので、とりあえず距離を取ってください。関わらないように。」
「よく考えて行動されて、ご自身がどう振舞われるべきかもお分かりなので、精神的に病んでいるということではないですね。話したかったらまた来たらいいけど、お金かかるので勿体無いですよ」
といったことでした。
精神的なつながり、心が通うみたいなコミュニケーションが取れるようにはならないのか。
関わらないように、夫婦でい続ける意味ってなんだろう。
自分の考えが肯定されたようでかえって虚無感が増した、Aクリニック訪問でした。
[夫と] 行ったBクリニックで打ちのめされた話
Aクリニック訪問から、数ヶ月後。
もう、本当に頭がおかしくなりそうだと思い、
「自分の言動、おかしいと思わないの・・・?」
「2人で話してると混乱するから、第三者に入って聞いてもらおう。もう2人で話したくない」
そう夫に話し、ひとりでAクリニックに訪問したことも伝えました。
夫は、しんみりした面持ちで、
「そんな風に思わせて申し訳ない・・・」
「俺はなんてことを・・・」
とか言っていたけれど、普段のふるまいからのその言動がもう理解不能で、、、
家の中となると、困った時はなんだかしょんぼりするしか対応策を持っていない夫。
なんでもいいからどこかの病院にかかって人のこころを実装してくれ・・・そんなことを一心に願うばかりでした。
夫の会社の人に会うことなどを避けるため、夫が選んだ、人には会わなさそうで少し大きめのクリニックへ行くことに。おとなの発達障害についての相談も受けていると、ホームページに載っていました。
やっと重い腰を上げてくれたんだからと、すこし先になってしまったけれど、発達障害についての検査までやってもらえる日時で予約。
正直、薬を飲んでほしいとかいうことは全くなく、ただただ、「こういう特性があるからこうすればもっとうまくいく」とかいうことが明確になってくれたら、もう少しやりようがあるんじゃないかという望みを持っていたのでした。
当日、夫とわたしの前にいたのは、なんだか陽気な30代後半くらいの男性医師でした。
「どうされましたか」と聞かれ、「えっと・・・物忘れとかひどくて、発達障害なんじゃないかと思って・・・検査とかしてみようかと・・・」と説明する夫。
出生から学歴、職歴、子供の頃はどんな子だったかなど聞かれ、答える夫。
「どうして発達障害だと思われたのか、お2人からなにかエピソードなどあれば」
そう言われ、夫が「えっとぉ・・・忘れ物をすごくして定期券とかよく取りに帰るし・・・お弁当持たずに会社行きそうになったりとか・・・あと予定立てるのとか妻に比べると自分はゆったりめで・・・」
と、え・・・なんの話してるの・・・と戸惑ってしまうほどに(夫に話させたらそうなるのは当然なのですが)すごくどうでもいいことを延々としゃべり続ける・・・
私の番になり、これはちょっと印象的すぎたというエピソードを簡潔に2〜3コ話そうと思っていたところ、
一つ目のエピソードを手短に話したところで、
「なるほど、えっと、奥さんがすごく厳しくて細かいので、相対的にそう見えてしまうことがあるかもしれませんが、発達障害ではないでしょうね。
そもそも、学歴が高いのと、いい会社でずっと働かれているので、その可能性はまずないと思いますよ。」
と、言い放たれてしまいました。。
そのお医者さん、なぜか終始、ヘラヘラ笑っていて。
メンタルクリニックに通う方が相手だから明るく振舞っているのか・・・なんだかデリカシーがないようにしか見えず怒りが込み上げて来たのと、
最後に、
「まぁ僕、発達障害は専門じゃないんで、検査とかしたかったら別の日に予約してみます?」
と、言われ。
夫をやっとクリニックに連れてこれるんだと思って。
検査までこの日にやってもらうという話もすべてした上で、予約したんだよね?
もう、つらいのか 悔しいのか 悲しいのかなんなのか、
診察室から出るなり、そこにあったベンチで号泣してしまったのを覚えています。
夫が横で、めずらしく落ち込んだ声で、
「俺、検査受けた方がいいんだよね。俺が発達障害、って言われなきゃいやなんだよね」
そう言ってきて、私はどうしたいんだろうと、もう消えたくなりました。
[夫と] カウンセリングを利用した話
二人でBクリニックに行ってから、1年後。
私「2人で話してると混乱するから、第三者に入って聞いてもらおう。もう2人で話したくない」(再)
ということで、カウンセラーさんを予約することに。
カフェなどで話すか、事務所で話すかを選べたのですが、
人目が気になるため、事務所でのカウンセリングをお願いすることに。
予約の時点で、「医療機関ではないことを承知の上で、我が家でこういうことが起きていて
今回お話を聞いてもらいたくて・・・」という概要をメールでお伝えしておきました。
(また「専門じゃない」とかあっけらかんと言われると心臓が爆発すると思ったので)
担当のカウンセラーさんは、50歳前後くらいの、とても穏やかで話しやすい女性でした。
2時間だったかな・・・事務所のちいさな一室で、3人で話しました。
話していて、明らかに夫が会話の内容を理解しておらず、空を見つめながらよくわからない返答をするので、
カウンセラーさんがすこし戸惑う→わたしが言葉を補って夫の言いたいことを補足する→夫「そうそう」
ということが繰り返される、なんともコミュニケーションコストの高い会話・・・
カウンセリングの中盤、一体どうしたいのか?とカウンセラーさんに聞かれ、
「心が通うようなコミュニケーションが取れるようになりたい、が一番」
「被害者ぶりたいわけじゃないけど、こわいくらいデリカシーのないことを夫が言い放つことでこれ以上トラウマをかかえたくない」
と伝えると、
「奥さまは、この状況をどうにかしたいと思って、お互いに気持ちよく過ごせるようユーモアも交えた色々な工夫をされていて・・・なんというか、カウンセラーになられたらいいんじゃないかと思っているくらいで。
今、ご相談を受けているという状況では、おうちの中でも住む空間を分ける、できるだけ関わらないように生活するということしかないんじゃないでしょうか」
・・・と。
やっぱり、行き着くところはそこなのか。
「関わらないほうがいいって、もう一緒に暮らし続ける意味ないですよね・・・?」
そう聞くと、
「えっ・・・! でもそこまで色々試されて、愛していらっしゃるんでしょう・・・?!」
そんなことを言われて、「それは違いますよね」と言ってしまいたい私がいました。
カウンセラーさんを困らせてしまった2時間。
結局、時間を過ぎてなお話が迷走するばかりで、気を遣わせないよう、
私が最後に話をまとめました。
クリニックなどを利用しようと思っている人に伝えたいこと
わたし個人の所感になりますが、
「クリニックやカウンセリングに行けば神に救われる」
みたいなことは決してありません。
ただ私の場合、そこにたどり着くまでにすでにかなりの時間を使って情報収集や試行錯誤をしていたので、
結婚生活に違和感をもった初期段階だったらかなりの救いになっていたかも、、とは思います。
あとは、クリニックやカウンセリングで、担当になる人との相性。
これはもう運でしかありませんが、大きいと思います。
これまでの二度のクリニック訪問と、カウンセリング利用については、
事前に下調べや電話での確認もしたもののなんともしょっぱい経験になり・・・
「そんなところに頼ってもどうにもなんねーよ」
という神からの訓示だったのかもしれないなと思ったり。
結局、人が人に頼ろうとしているだけなので、そこで期待し過ぎて落胆するっていうのは
滑稽なことなのかもしれないな、という気さえしています。
ちなみに、カサンドラの互助会などには参加したことがありません。
完全に個人的なイメージですが、なんだか被害者の会みたいになっているんじゃないかと想像すると、ネガティブなパワーに生気を持っていかれそうな気がしてしまって・・・
ただ、そうした集会が合う人もいるとは思うので、気になるという方はお試しいただいてから判断されてもいいんじゃないかと思います。
最後に:すこし救われる本の紹介
嫌われる勇気(ダイアモンド社)
もはや読まれた方のほうが多いのではと思うくらいですが・・・
もしまだでしたら、試しにでも読んでもらいたい一冊。
印象的だったのは、
「結局困るのは夫なのだから口出ししないでおこう」「この人がどれだけあり得ない言動を繰り返したところで、わたし自身の価値が毀損することなんてないから平気」といった、"課題の分離" と呼ばれる考え方や、
たとえば私が自分に自信がないことを「毒親に育てられたせいだ」と強く思いながら生きていた場合、それは自分に自信がないことを「毒親に育てられたせい」にして自信を持てる自分になることから逃げているだけであって、
決心してしまえば、今この瞬間からだって、「どうやって自信のある自分になろうか・・・!」といったマインドに切り替えられるんだ、という "目的論" という考え方。
親の呪縛から解かれた体験談はこちら:
その他にも、カサンドラで思い悩む方にとって新しい視点を得られる機会になるかと思いますので、
もしまだ読まれたことがなければ、ぜひ、たくさんの甘いものを目の前に、いい香りのするコーヒーでも入れて読んでみてください・・・!
私自身、こころが疲弊したり、時々回復しながら、のらりくらりとやっていますが、
はたして今の状況をわたしの視点からどう形容するのが正しくて、この先どう振舞えばいいのか、
いつまで経っても分からずにいます。
(あと無限にメンタル鍛えられすぎて、いつか出家でもしてしまいそう)
「脳内離婚」でイメージングしたものの (参考:【葛藤からの脱却の一歩】カサンドラは「脳内離婚」で状況整理しよう)、うーん、こころは永遠に満たされないし、心が通うなんてのは幻想なんだろうか・・・結婚、とは。
そんなことを考えたりしてしまうので、大量のチョコレートでも買いに行こうと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!