【カサンドラ向け】ADHD夫が言う "ありがとうが足りない" "尊敬してほしい" への正しい対応(必殺技)

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こんにちは。鈴山ミミーです。

 

 

「ありがとうが足りない!」
「もっともっと感謝してほしい・・・」

 

パートナーからのそんな言葉で、これまでに白目を1万回くらい剥いたであろうカサンドラの皆さま。
今日もお疲れさまです。

 

 

こっちのセリフだ!ばっきゃろー!

 

 

もうそんなことを口に出すことも諦めた、結婚7年目。

 

「いいです、もう自分でやります、あなたには頼まないけどその代わり日々の意味不明なアクシデントやトラブルも金輪際起こしてくれるなよ(←言ってるそばから勃発)」

っていう方、手を挙げてもらいたいです。
(私は両手を挙げています)

 

今回は、そんな「ありがとうが足りない問題」からはじまった、夫とのコミュニケーションを機能させるために試行錯誤してきた会話術をご紹介したいと思います。

 

夫は、「受動型アスペルガー」と「ADHD」の特性を持っていますが、これはADHDの特性のほうが関係しているのかなと思っています。
ただ、そうしたネーミングはあまり気にせず、「うちもあてはまるわ」「なにか参考になるかも」という方にぜひ参考にしていただけたら幸いです。

 

 

 

 

なぜ「ありがとう」をそんなに欲するのか?


ADHDの人は、脳の特性として「報酬系」の働きが弱いと言われています。

報酬系」とは、満足感や達成感といった快感を誘導する、中心的な仕組みのこと。
ドーパミンが増加することで「報酬系」が刺激され、やる気や快感が生じます。

しかしADHDの人はドーパミンの分泌量が少ないため「報酬系」が十分に刺激されない。
そのため、達成感や喜び、やる気が生じづらい と考えられています。

 

そもそも、ADHDの人は、計画を立てたり、優先順位をつけて物事を行うことがめちゃくちゃ苦手。

 

夫はよく、

「みんなが "息をするように" していることが俺にはできない」
「ものすごく脳をフル回転しなきゃできないんだ・・・」

と言っています。

 

私からすれば日々の習慣に近いようなことですら、夫は最大限に脳を使わないとミスってしまう
(夫は話し合いをしただけで脳が疲れるみたいで、いつも嘘みたいに秒で寝ます・・・。)

 

それが「外モード」での仕事だと、他人からの分かりやすい評価があるから頑張れる。

ただ、帰宅してからの「内モード」になってしまうと「やった割に感謝されない」「やったところで見返りがないという感覚が人一倍強いんですね。きっと。

 

でもね、私も頭ではそうなんだと理解していても、
理不尽な「ありがとうクレクレ攻撃」をされると、

「はいはい、もういいですあなたには頼みません」

ってなっていっちゃうんですよね。

 

これはおとなげないとかいうのではなく、
そこに至る日々の生活での溜まった思いがあったりで。

しかも夫は「ありがとう」と言うようなことを特段していなかったり、
それが帳消し以上になるようなことをやらかしていたり。

ましてやそれでも私にできる最大限の「ありがとう」を
シャワーのように浴びせていたとて!言ってくるので、

私は安全装置を作動させて、思考スイッチを切っちゃうんです。

 

 

あなたには頼まずに私がやります
 ↓
私がやること増える
 ↓
じゃあせめてアクシデントは起こさないで
 ↓
言ったそばから何かしら起きる
 ↓
さらに私がやること増える

 

 

これぞ、カサンドラ・・・!(ヨッ!!)

 

 

結局「やれることはやってよ」にいつも帰結する私。

そこで、「ありがとうクレクレ攻撃」に、有効かつ平和的な「必殺技」を編み出しました。

 

※実行する前には、各々の家庭に合わせてカスタマイズ、想定問答のご用意をおすすめします。

 

 

必殺!「教えを請う」!


これは「ありがとうが足りない問題」に限らず、相手からの理不尽な要求について使えるかと思います。
ここでは我が家で頻出の2つの例を挙げたいと思います。


(1)「ありがとうクレクレ攻撃」への対応


分担だったり、お願いした家事をやってくれない時。

 

 

ありがとうが足りなくて頑張れない・・・

 

 

(以下、ミミー回答)

私にはありがとうって言ってくれてる?
私は「ありがとう」を言ってもらうためにやってるんじゃないからいいけど、
あなたに「ありがとう」を言われなくても、それでも、
あなたがやってくれてることに気付くたびに最大限のありがとうを大袈裟に伝えてるよ。

あなたが求める「ありがとう」が、私には分からない
私は、私が言われたら一番うれしい「ありがとう」を言ってるもの。

だから、あなたがほしい「ありがとう」を、私に言ってもらえる
そしたら、「あーーなるほど!これは嬉しい!」って実感して、その通りに私も返すから!

そしたら、二人とも幸せだよね

 


実際、ありがとうの言い方云々じゃないので、夫は困ります。

 

そして次に私に「ありがとう」と言ってくれた時、

 

それがあなたが一番うれしい「ありがとう」なんだね。
なんだーーそういう言い方だったのか!
察しが悪くてごめんね。

「(真似をしながらありがとう

これで、いい?

 


と、相手に請うた教えを最大限、尊重します

 

 

この時、絶対に嫌味ったらしく言っちゃダメです

「えーーそうだったのか!今まで気付かなくてごめんね!」

と、あくまで明るく、すこし申し訳なさそうに言います

 

(ちなみに夫はいつも小さな声で、敬礼みたいなことしながら言ってきます・・・。笑)

 

そしてもちろんこのやり取りも、定期的にやってます。(当然)

でもその度に「教えを請う」と、おそらく実のない無茶なことを言っていると夫自身が自覚して、クレクレ連発していたのが次第に言わなくなってきています。

 

(2)「もっと尊敬してくれ攻撃」への対応


これはありがとうクレクレの進化系になるのですが、

何もない時ならまだしも、これを言うのはいつも決まって、
トラブルが起きた時とか、夫が暴言を吐いた後など、
夫が、今起きていることを処理できずに自己否定でネガティブになっている上に、
私もげんなりしている時に投げかけてきます。

(タイミングの悪さが、秀逸。)

 

もっと俺のこと尊敬してほしい・・・!

 

 

(以下、ミミー回答)

尊敬してと言われてできたらいいんだけど、
あなたも◯◯さんからそう言われたら(←嫌なことを言ってくる夫の苦手な先輩)、
「え?なんで?ちょっと無理…」ってなるでしょう?
尊敬してほしかったら、尊敬できることして下さいよ〜!って思うでしょう?

私だってあなたのことを尊敬したい!
元々、とても尊敬していたよ一番だと思ったから結婚したよ
でも、私にはどんな言動してもいいと思っているのはあなたじゃない

外では絶対にしないような言動、私にはしちゃってるよね?
私はあなたを産んだわけじゃないし、そもそも他人なんだから、
他人が思うのと同じようにあなたの言動に対して思い、感じるんだよ。

私があなたの尊敬してほしいところを分かってないのであれば、本当に申し訳ない
気が回らない人間なのごめんなさい
だから、どこを評価して尊敬してほしいと思っているのか教えてもらっていい
そしたらこれからは、もっと意識するようにするから!
私も、もっとあなたのことを分かって尊敬したい

 


これを言うと、夫は何も言わなくなります・・・

 

そして、得意の質問返しで

逆に、俺の尊敬してるところを教えてほしい

と言ってきます。

 

ここで、私は何も言いません。

私に尊敬してほしいと思っているところを、教えて

この一点張りです。

 

夫は、自分が人からよく思われたいというのは外モードでしか発動しないので、
自分がこうありたい、こうあるべきという振る舞いを家ではしないんです。

 

だから、夫が何も言えないでいると、

もしかして、私から尊敬されることをあなたが放棄しているんじゃない?

と、聞いてみます。

 

そ、そうかもしれない・・・!

夫は頭を抱えて、そのままうーんうーんと考え始めることもあります。

 

もし何か答えが返ってきた時は・・・

例えば、

「俺は、自分はとても素直で正直なのが長所だと思う」

と申し出があれば、

 

そう!それが私が尊敬してるし好きなところなんだよ
だから、そのいいところは大切にしてほしい

 

と返せば、その部分を伸ばそうと、家でひねくれたりすることが
一時的であっても緩和されます。

(本当は外での評価と同じように、もっとかっこいい自分像を私の中にも求めているんだと思います。
でもさすがにそれは自分でも大矛盾を起こしていると分かっているのか、絶対言ってきません・・・)

 

 

夫も夫で、きっと頭の中がぐちゃぐちゃでどうしようもなかったり、
自信が持てなかったり はがゆかったりするから、
こんな元も子もないことを口にしちゃうのだと思うのですが。

 

私としては、そこまでの経緯が経緯なだけに、
「そんなこと言わせてごめん・・・」という気持ちになるどころか、
どの口が言うんや」と思って余計に具合が悪くなりそうなので、

 

一歩進んで、こちらが返事に困る気持ちを相手にお返しして、回答を求める
この「教えを請う」スタイルを常用しています。

 

そもそも、夫は能動的・論理的な思考が得意ではないため、毎回毎回、
「お前に無理難題を吹っかけられた」みたいな雰囲気になるのですが。。。

それも夫から言い始めた無理難題ではあるので、そこで私が心を病んで対応に悩むより、
ブーメランで夫にお返しして、自分で答えを導いてもらおうという策です。

 

ちなみに、「ありがとうが足りない問題」と相性の良い、「夫が家事ができない問題」についてはこちらもぜひご参照ください。

suzuyama-mimi.hatenablog.com

 

合わせ技も有効です。
ちなみに我が家では、家事は拍車をかけてやってくれるようになっています・・・!

 

あと今回の文章、こうした話し合いをこれまでに何回もしているような書き方で、中にはもしかしたら違和感を持つ方がいらっしゃるかもしれませんが、

次の日にはこんな話し合いの内容も忘れちゃうので、これまでにもそしてこれからも、何回も無限で続くやりとりなのです。
(イエス!ザッツ・カサンドラ!)

 

こうした無限に繰り返されるコミュニケーションへの有効な改善策についても、現在、我が家で実践中なので、もう少ししたら綴りたいと思います。

 

カサンドラの皆さま、本日もお疲れさまでした。
ご一緒している気分で、甘いものを食べて自分を癒します。
(最近、食べ過ぎ。)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!